こういう、講演会?トークを聴きに行くのは「動物園学を考える会 公開勉強会」ぶりですね。
超水族館ナイトというイベント、存在は去年だったかに知りましたが今回初参加です。
有料のイベントですしあまり内容の詳細書き出しはしませんが、聴いての感想や考え方です。
今回のテーマが、
vol.37「人はなぜ水族館に向かうのか」
すごく面白そうじゃないですか? 私は面白そうだと思いました。
何故ならなんかもう私は「あそこにあるからいく」ぐらいネジが外れてきて何も考えずに行っているので、
もっと他の人の視点とか考える機会になるかと思い。
で、まず一般的にとして話されていたのが、
水族館に来た人がなぜ水族館に来ているのか、が「暇でどこかに遊びに行こうと思って」。
どこかに行こうとして、その中でなぜ水族館なのか?というのが「一緒に遊びに行く人の中で水族館に行こうって言った人がいたから」
その人はなぜ水族館を選んだのか?は「屋内で過ごしやすそうだから、涼しそうだから」
まあ、つまるところまず、水族館に行こう!と行くのではなく、
どっか遊びに行かない?どこ行く?どうする?この辺に水族館あるよ。あーいいんじゃない?って流れ。
さらに、水族館利用者が多いのは春〜夏、つまり暖かく暑くなって来た頃に、水族館?水があるし屋内だし涼しそうでええやん!とピックアップされるという話。
「魚を見に水族館に行く」という発想の人なんかほとんどおらんという話です。
これでまあ確かに、某光がビカビカで魚がアレな場所も行く人は魚がだいたいどうでも良くて夏っぽい水がある涼しそうだから行くってことで利用者が減らず延々と続いてるわけで……ゲフンゲフン。
川魚水槽で一眼レフ構えていると「あれ何撮ってるんだろ、なんかいるの?」って後ろから話題のネタにされてる声が聞こえてくることがあります。
目の前におるやろがい熱帯魚よりは色鮮やかじゃなくてバエないかもしれないけど彼等なりに美しいお魚がーー!!
(この写真はマリンピア日本海です)
世のだいたいの人が水族館に行く理由感覚の話をしたところで、
世のだいたいに含まれない感じの人についてやそこからの連想ゲームもちょっと考えてみようかと。
あくまで個人の考えなんでなんの説にも基づいていません。
さて実際、いろいろSNSで情報収集していますと、
所謂動物園ユーザーと水族館ユーザーってあまり被っていないなと感じます。どっちも行く人は少ないというか。
更にそれぞれのユーザー層で主な目的も違うというか。
というか祭り。
どっちも行くって人は動物園寄りが多いかなあ。動物園寄りというか、もうどっちも派は生き物がいたら牧場とかでもなんでも行かれる印象です。
個人的な印象ですが、
動物園は、そこにいる生き物に会いに行く人が多い。
水族館は、水族館という場所に行く人が多い。
水族館という場所、というのは上のだいたいの人が水族館に行く理由と近いところもありますが、
好んで水族館に行く人も、例えばうーん、あそことあそこの水族館にはマグロがいるから行く!みたいな方は少ないんじゃないでしょうか。
水族館という演出された空間全体を楽しみに向かう、という。
見当違いのことを言うてたら申し訳ないす。
大水槽の前にベンチがあったりするじゃないですか。でもそのベンチってすごい引きで大水槽全体が見える感じに離れた場所にあって、水槽を泳ぐ魚の種類とか小さいものは双眼鏡で覗いたりしなきゃ分かんないです。
それでもその「いくつもの種類の魚が泳ぐ美しい大水槽という空間」をゆったり楽しむためのベンチなんですよね。
水槽の真ん前に置いたら人の流れが悪いし後ろの人が見えんやろがいっていう話はとりあえずおいといてください。
それで水槽眺めてて、あの辺泳いでるあの魚はなんだろう?って一種一種への関心が向けばなお理想的ですね。
これが動物園になりますと、
パンダに会いに行く、ハシビロコウに会いに行く、マヌルネコに会いに行く、みたいな。
さらには○○っていう動物の△△君に会いに□□動物園に行く、って方が動物園に行かれる方には多いのではないでしょうか。
これは超水族館ナイトのトークの中でも近い話がありまして、
昔は水族館より動物園の方が利用者が多かった。何故か? 昔は子どもが多くて、動物園に子ども、家族が多く行っていた。
でも子どもが動物園に行きたい!と言うから動物園に行くのではなくて、絵本に出てくるゾウさんやキリンさんに実際に会いたくて、会える場所が動物園だった。ということらしいです。
ちなみにその頃は水族館なんて修学旅行生か会社の慰安旅行の酔っぱらいぐらいしか来なかったみたいなお話でした。
で、これって実際の展示もそんな感じに分けられてると思うんですよ。
動物園は、例えばサファリパークの草食獣エリアだったり、バードホール系だったり、ズーラシアの四種混合展示場はあったりしますが、
ほとんどは各動物の種類ごとに展示場が分けられていますよね。生息地が同じ動物を近くに並べたりはしていますが。
もうほんとにひとつひとつの生き物を見て回ります。
勿論、何種類かの動物を同じ空間にすることがまず難しい、という話もありますが。
で、水族館もそういった魚の種類ごとの水槽もあるものの、
水族館に行く人大多数が好み、館も目玉にするのは(海獣類を除くと)、色々な種類大きさの魚が一緒に泳ぐ大水槽、生息域の同じ魚が一緒に泳ぐ水槽じゃないでしょうか。
大水槽とバードホールってやってることはほぼイコールだと思うんですよ。
でも正直バードホールってどこ行ってもあんま人気無いです。何種類もの鳥が自然の中にいる空間が作られてるのに。
それって動物園に来る人が、その鳥らよりも狭い空間の中だろうがライオンとかのが見たいと思ってるわけです。
京都市動物園がライオンの飼育をやめる、って方針を発表したときに、ライオンがいない動物園とか子どもが喜ばない行く価値が無い、みたいな意見も見かけました。
魅力が強い個体ありきの動物園が世の人の求めてる動物園なんでしょうかね。
あくまで連想ゲームして記述してきただけなので特にオチは無いです。
一応、現在私はなぜ水族館へ向かうのか、という話も自分なりに考えて書き出しておきますか。
水族館も動物園も同じラインで見てます。
・まず旅好き
・動物好き
・子どもの頃からよく動物園は行っていて親しみがある
・逆に水族館は連れて行ってもらえず自由に行動できるようになった反動で好きに行き荒らしてる
・どこかに行こう、なら動物園水族館にしよう
・収集癖持ち
・癖から、ここも行ったなら、あそこも行きたい
・もうどうせなら日本行けるところまで行きたい
・更には今あるその場所が無くなる前に行きたい
この軸と
・良い動物園、水族館に行きたい
・良い場所って何処?何基準?
・自分で一度は見てみなきゃ分からない
・あそこが特に良い、と言えるためには、他も知らなきゃそんな失礼無責任なことは言えない
・全部の動物園水族館を見比べたい
この軸ですかね。
そして私は動物園も水族館もどっちも「展示環境を観る」が主です。水族館派寄り思考です。
もちろん動物園は何十分も同じ個体を観察してその動物という種、個体への理解、気付きを得ることが理想的な楽しみ方だとは重々承知しております。
しかしその個体を観察するにしても、その個体がいる場所がコンクリートうちっぱなしの檻なのか? ぱっと見どこにいるか分からないほど自然環境が再現された開放的な展示場なのか? どっちでより生き物を見ていたいか、という話です。
ズーラシアのツキノワグマ展示場は本当にこれまで見てきた中で特に良いと度々言っております。
見てきた中で、なので他にも良い場所があれば教えて頂きたいです。
正直動物園は水族館より酷いところが多いです。私は行って、もう大幅改装して運営が変わったりしない限り二度と来ないだろうなと感じる程の場所もあります。
ですが、うちっぱなしのコンクリートの方が喜んでいる他のお客さんも見たりするわけです。
何故なら動物が隠れられる環境が無いということは、確実にその動物をとりあえず見るだけは出来るので。
緑生い茂る展示場で、なんにもいない!と1分も探さず動物を視界に入れることなく離れる人を見ます。
まあ動物が丸見えの場合も「○○を見る」という目標は容易に達成できるので、長居せずさっさと離れてたりしますけれど……
嗚呼難しいかな動物園展示……
対して水族館は、あまり頭を使わず「楽」でいられることが多いです。
アクリルケース!魚!他に何も無し!というところもあるにはありますが、
やっぱりどこに行ってもそれなりの水槽環境は整えられているので。
クマノミの水槽にはまずイソギンチャクもいるじゃないですか。そういうことです。
ずっと観察していられる、のラインを超えてる空間があるところが水族館は多いのです。
あああどんどん楽な水族館派に流されていく……
これは足摺海洋館SATOUMIの大水槽。
いい加減四国一周編まとめてどうぞ。
この記事は連想で話が飛びに飛びましたが。
楽しいイベントでした。
詳しくは書きませんが某水族館施設へ容赦ないコメントをする中村元先生の考え方も共感できるところが多く、
またこっそり端っこで参加したいなと思いました。
おまけ
園館じゃないけど今日のメシ。
カツオの土佐造り風。
これは超水族館ナイト限定メニューのひとつ。
これはエビとホタテのアヒージョ。
東京カルチャーカルチャーのレギュラーメニュー。
うまかった。